とってんとっと

スペシャルニーズな子育てしながら放送大学で学ぶblogです。

発達科学の先人たち(’16) /2020年度前期

【発達科学の先人たち(’16)】

最初に印刷教材をぱらぱらっとめくった感じでは、興味を持てそうな先人ばかりではなかったのですが、どの回も面白くて学習が捗りました。下の方で特に印象に残った回を書いていますが、すべての回が印象に残っています。

何人かの先生と利き手の二宮朋子さんによって毎回進められるこの講義。
先生の話が聞きやすく解りやすかったのは勿論ですが、二宮さんが受講者視点で色々と尋ねて下さって、そこから理解につながる事が導かれることが多く有難かったです。それに二宮さん、とっても感じが良くてお声を聴くのが毎回楽しみでした。

取り上げられた先人たちは毎回、どこで生まれどのように育ったのかという部分から始まるんですが、私にはそこが凄くとっつきやすかったです。
生い立ちに続いて著作の内容に触れ、その他の著作や功績、顛末について語られますが、その先人がどんな背景を持っていたのかが深く関わる事が多いんですね。
この人はこんな生まれで育ちだったからこのようなものが生まれ、結果こうなった、とひとつのストーリーで理解できて、頭に入ってきやすかったです。他の先人との関連も追いやすいと感じました。

履修し終えましたが、この切り口で知りたい先人が沢山います。続・発達科学の先人たちとかあったらいいのにな。

 

・特に印象に残っている回

第2回
最初に紹介される先人、アリストテレスの回。
毎回教材を一通り読んでから放送授業に臨んでいるのですが、アリストテレスが生み出した独自の言葉が出てきたりして、読んだ限りではきちんと理解できるか不安だったんです。「形相?えっ何どういうこと?」って何度かその部分を読んでみたり…。
でも、この回担当の森先生が明るい雰囲気ですごく解りやすく説明して下さって、とってもスッキリしました。形相の事が書いてあるページの下に、私しっかりと椅子の絵を描いています(笑)不安から入った回だったので、印象深いですね。

第11回
学期が始まる前に印刷教材を読んで、一番興味を持って臨んだハリー・ハーロウの回。
細かに記された実験の詳細から、当時の動物による実験の姿がありありと解ってとても興味深かったです。 「怪物のような母親模型」を使った実験などは現代の倫理観覚からすると残酷に感じられる気がしますが、愛着形成などがまだよく解っていなかったその時代に、アカゲザルを通して愛情の仕組を真摯に探ろうとしたハーロウを批判する気持ちにはなれませんでした。
この講義からハーロウの事がもっと知りたくなって、大学の図書館から彼に関する本を取り寄せたり、「愛のなりたち」を古書店で買って読んだりしたんですが、何だか胸を打たれましたね。人間らしさを捨てた冷徹な研究者とかでは、本当に全然ないんですよ。
ハーロウの実験の一部は、Youtubeに上がっている当時のテレビ番組でみることができるのですが、ハーロウ自身も出演していて、どんな風にアカゲザルたちと過ごしていたのか少しだけ垣間見ることができます。
その時代をひたむきに生きた研究者の事を知ることができて、本当に良かったと思う回でした。

 

履修結果

履修結果:合格

履修おすすめ度:心理と教育コース以外の方もぜひ
学習のしやすさ:進めやすいと思います
難易度:難しくはなかったけど、興味を持って学習できたかによりそう
(※個人の感想です)